どうする? 臨床現場での下痢対策 -

-エモリー大学での臨床経験に学ぶ-
はじめに
経腸栄養法は静脈栄養法に比し生理学的に経口摂取に近く、消化管ホルモン動態なども、より正常に維持することができる。また、合併症が少なく、より安全に管理することができることがメリットであり、“When the gut works use it!”(腸が働いているなら、腸を使おう!)という考え方が普及してきた。しかし、まったく合併症がないわけではなく、臨床では消化器症状、特に下痢に難渋することが散見される。
下痢の原因
経腸栄養法における下痢は、臨床上一番多くみられる合併症である。その主な原因を挙げる。
