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回復期慢性期

どうする? 臨床現場での下痢対策 -

12116-01

-エモリー大学での臨床経験に学ぶ-

はじめに

経腸栄養法は静脈栄養法に比し生理学的に経口摂取に近く、消化管ホルモン動態なども、より正常に維持することができる。また、合併症が少なく、より安全に管理することができることがメリットであり、“When the gut works use it!”(腸が働いているなら、腸を使おう!)という考え方が普及してきた。しかし、まったく合併症がないわけではなく、臨床では消化器症状、特に下痢に難渋することが散見される。

下痢の原因

経腸栄養法における下痢は、臨床上一番多くみられる合併症である。その主な原因を挙げる。

1 栄養剤の組成がその患者に対して不適当 2 脂質含有量が多い 3 投与速度が速すぎる 4 腸管の常在細菌叢が変化している 5 栄養剤の温度が不適切 6 浸透圧が高すぎる 7 栄養剤の汚染